音読。
英語や他の外国語を勉強するときに音読をする人は多くいます。
母国語以外の言語も言葉だから口で話した方が良いということから音読で他言語を学ぶ人が多いです。
実際、僕も受験勉強で英語を勉強するときに音読をしていました。
教材に付いてきたCDの発音を聞いて、それを真似して音読していました。
お陰で英語が大得意になりました。
さて、そんな音読ですが、英語だけでなく、母国語、我々の場合は日本語の文章を読むときでも是非音読をしてもらいたいと思っています。
音読のメリット
記憶力が良くなる
黙読で読むときと音読で読むときではどちらが頭の中に残りやすいでしょうか。
記憶というものは、複数の感覚を使って覚えた方がより覚えやすくなります。
黙読の場合は視覚の情報だけで覚えることになります。
対して、音読だと、視覚だけでなく情報を自らの声で聴くことになるので聴覚からも覚えることが出来ます。
口も動かしているので口周りの神経からも覚えることが出来ますね。
テストで問題文を黙読で読んでみても答えが思い出せない時、問題文を口に出して呟いてみるとなぜかふと芋づる式に答えが出てきそうになったことは経験したことがあるのではないでしょうか。
僕は、中学、高校の定期テスト勉強は全て参考書の音読で行っていましたが、常に高得点をキープしていました。
中学の定期テストでは5教科合計450点を下回ったことが3年間で1度もありませんでした。
前頭前野を鍛えることが出来る
音読をすることによって、脳の重要な部分である前頭前野を鍛えることが出来ます。
前頭前野とは、思考や創造性などといった知性や理性に関することを司っている部分です。
前頭前野が十分に鍛えられていないと、判断力が鈍ったり、キレやすくなる、痴呆症になると言われています。
実際に痴呆症の人に音読をしてもらったところ、痴呆がある程度改善したという研究結果が残っています。
また、ダウン症の人にもある程度一般的な会話が出来るようになったという大きな効果もあったそうです。
音読をすることで筋肉と同じく、脳も鍛えられるということですね。
コミュニケーション能力が上がる
音読をすることで、前頭前野が活発化され、頭の回転が速くなります。
その結果、人と話している時に、上手い受け答えをすることが出来たり、冗談を言うことができるようになります。
小説で音読をしている場合は上手い言い回しも習得することが出来るので、ボキャブラリーを増やすこともできます。(これは音読のメリットというより読書のメリット)
平凡な返答しか出来ないという人は音読をやってみる価値があります。
表情筋を鍛えることが出来
人との会話が少ない人は表情がたるんでおり、締まりのない顔である傾向があります。
そこで、音読をすることで表情筋を鍛えれば引き締まった顔にすることが出来ます。
音読を実際にやってみれば分かりますが、音読は口周りや頬の筋肉を非常によく使います。
10分程やっていれば顔の筋肉が疲れてくるのではないでしょうか。
すぐ顔が疲れるということは、普段あまり表情筋を使っていない証拠です。
音読で表情筋を鍛え、引き締まった顔になりましょう。
また、英語の方が日本語よりも表情筋を使います。
表情筋をもっと鍛えたいという場合には英語の音読をお勧めします。
音読のデメリット
音読のメリットは上で挙げたもの以外にもたくさんありますが、当然デメリットもあります。
のどが痛くなる
数十分程度の短い音読ならそれほどではありませんが、数時間と長い時間音読をしていると、のどが痛くなってきます。
人と会話をしていても、何時間も続けて声帯を使うことはありません。
長時間の音読がいかにのどを酷使しているか、お分かりだと思います。
僕も定期テストの勉強で参考書を1日4時間程、音読をしていましたが、2時間を過ぎたあたりから声がガラガラになっていき、次の日には声がかすれるようになりました。
そういった経験から、
・わざと声を小さくして省エネで音読をする
・水をこまめに飲む
・30分に1回は5分程の休憩をはさむ
といった対策をしていました。
これで1日で約8時間程は音読が出来るようになりました。(1日に8時間も音読をすることはそうそうないが)
場所が限られる
音読をしている自分というのは、意外とうるさいものです。
図書館や公民館といった静かな場所で音読をしていると出禁にされるほどです。
カフェやフリーのラーニングスペースで一人で音読していても不審者扱いされる可能性もありますね。
確かに普段の声で音読をするのは公共の場ではよくないことですが、周りに聞こえさえすれば問題無いのです。
囁くような声で音読をすると良いのです。
この場合、自分の声が聞こえづらくなるので、聴覚からの情報入力という面では普通に音読をするより効果が低くなります。
可能であれば、一人のスペースで普通の声で音読をする方が良いです。
別のことを考えていると頭に何も残らない
当たり前ですが、文を理解しながら音読をしないと頭に何も情報が残りません。
残るのは勉強をやったつもりの感情と口周りの筋肉とのどの痛みだけです。
何か喋ったなーという感覚はあるのですが、肝心の内容が残っていません。
黙読の場合だと、どうしても内容を理解しないと読めないのでその心配はありませんが、音読の場合はただ音読をすればよい、と勘違いして音読をしてしまうものです。
音読しながらの意味理解が出来ないのであれば、一度黙読で意味理解してから音読をしてみると効果的です。
もっと早く音読の有効性に気づくべきだった
僕が小学生の時は毎日、国語の教科書の音読の宿題が出されていましたが、正直、する意味が無いと思っていたのでしていませんでした。
音読カードという保護者のサインが必要なものもありましたが、自分でサインをして先生に提出していたものです。
僕が音読の効果について知ったのは中学1年生の時の最初の定期テスト前でした。
当時、どんな勉強法でやればいいのか分からなかったのでGoogleで勉強法について検索をしていました。(当時からGoogleさんにお世話になっていたのですね笑)
そこで、音読を発見し、それを実践し高得点を取りました。
もし、小学生の時に音読の宿題をサボらず、毎日きちんとやっていれば、僕の脳力は現在と比べ物にならなかったのではないかと思います。
もし、小さなお子さんがいる方がこの記事を読んで音読の素晴らしさに気づいてくだされば、是非お子さんに音読をさせていただきたいと思っています。
そうすれば、頭脳明晰な人が増え、日本の未来が明るくなるかもしれませんからね。
もちろん、学生や社会人の方でも音読の効果はあるので、是非試してみてもらいたいと思っています。

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