僕は、高校までサッカーに明け暮れていました。
僕はモテていないというわけではありませんでした。
小、中、高とそれぞれで何人かに告白されましたが、それをすべてサッカーを優先したいという理由で断っていました。
受験期にはサッカーだけでなく、勉強も頑張りたかったため、女性とのお付き合いはお断りしていました。
そして、大学生にもなって、女性に興味ないのはマズいのでは?と思い、初めて「彼女が欲しい!」という気持ちになりました。
そうです。僕が初めて彼女が出来たのは大学生になってからでした。
今回の話の内容は現在の彼女との話ではなく、現在の彼女と出会う前に出会った女性とのお話です。
あれは、大学1回生の時のお話でした。
僕と友達(男性)〈I君とします〉と食堂でご飯を食べ、食器を片付け、周りをふと見回してみると、友達(女性)〈Nさんとします〉と今回のヒロイン?である女性(Mさんとします)が一緒に食事をしていました。
Nさんが僕とI君を発見し、呼んできました。
呼ばれたので近くに行き、軽く挨拶して僕達はその場を去りました。
僕達が去った後、
M「ねえ、今のがイケメンって言ってたK君?」
友女「え?違うよ!あれはローティ君だよ!」
どうやらNさんとMさんは僕達の学部、つまりNさんと同じ学部のイケメンについて話していたようでした。(Mさんの学部は僕達とは別)
僕達の学部に、K君という、すれ違う女性が皆振り向くレベルのイケメンがいました。
どうやらMさんは僕のことをそのK君と勘違いしたようです。
(この話は後日、友達(女性)から聞きました。)
*
ある日、授業終わりにLINEを確認してみると、Nさんから、
「今度Mちゃんがローティ君とお話ししてみたいと言ってたから一緒にごはんでも食べにいかない?」
一字一句同じではありませんが、このような内容のLINEが送られてきました。
これを見た僕はチャンスと思い、すかさず、
「もちろん!喜んで!」
と、快諾し、僕とNさんとMさんの3人でごはんを食べることが決定しました。
場所や時間はその時には決めておらず、「いつになるかなー」とワクワクしながら数日が経ち、Nさんから
「いきなりごめん!今日の2限帯に食堂でMちゃんとお昼ごはん食べない?」
とラインが来ました。
僕的にはどこかおしゃれな所で食べるのかと思っていたため、食堂と聞いて「うわ、まじか・・・」となりましたが、Mさんがこの頃忙しく、あまり時間も取れなかったため、丁度空いていたこの時間に、最も近場の食堂で、ということだったので仕方なく了承しました。
そして、ついに約束の時間が来ました。
僕とMさんの初会話です。
僕「あ、はじめましてー!ローティですー。」
Mさん「初めまして、Mです・・・」
2人とも人見知りのせいか、最初の挨拶は非常に簡潔なものでした。
そして僕達3人はどこか適当な席を見つけ、席は
僕の向かいにMさん、その隣にNさんといった具合でした。
どうやらこの会食?の目的は僕とMさんを合わせようというものだったらしいです。
予定としてはNさんが上手い具合に僕達2人を近づけるようにするはずだったらしいですが、Nさんもこういったことは経験が無く、どのようにすれば良いのか分からなかったらしく、
「はい!じゃあ、しゃべってください!」
「おいおい、丸投げかよ・・・。もうちょい何かあるだろう・・・」
と思いましたが、そこは僕も男です。何とか僕から話題を作ろうと頑張りました。
「どこの学部?」「どこ出身?」「第二外国語何履修してる?」
あまり詳しくは覚えていませんが、大した会話はしてなかったと思います。
そんな会話を続けていると、昼休憩に入りました。
Mさんは昼休憩に何か次の授業の準備をしなくてはいけなかったらしいので、今回はそこでお開きとなりました。
僕はこの後予定が何もなかったので、家に帰宅しましたが、あることに気が付きました。
「LINEの交換してない!!」
そうです、連絡先を交換してなかったのです。
慌ててNさんにMさんのLINEを聞いて、すぐさまMさんにLINEを送りました。
「ローティです!今日はありがとう!またよろしくね!」
こんな感じのLINEを送ったと思います。
しばらくして、
「こちらこそありがとう!暇な時とかあったら連絡してね!」
この「暇な時」というフレーズを僕は勘違いをしてしまいました・・・
この勘違いで僕の気持ち悪さが露呈していくのでした。
*
それからしばらくはLINEもすることなく、普通に大学生活を楽しんでいましたが、テスト週間に入ったある日、Mさんから、
「ねえ、今度もしよかったら一緒にテスト勉強しない?」
と、誘われました。
勿論、快諾です。
場所はまた同じく、学校の食堂ということになりました。
そして、約束の日になり、現地で待ち合わせ、勉強を始めました。
Mさんは僕とは学んでいることが違うため、教え合うということは出来ませんでした。
そのためか、会話はあまり無く、僕は内心気まずいと思いながらMさんと一緒に勉強をしていました。
2時間程勉強して、時間も丁度晩御飯時だったので、食堂にいるということもあり、料理を食べに行こうと提案しました。
しかし、Mさんが
「どっか別の場所に行かない?」
と、提案してきたため、僕達は食堂を一旦出ました。
どこに行くかを決めていなかったので、相談することにしました。
しかし、優柔不断であった僕はどこに行こうか決めることが出来ませんでした。
するとMさんが
「うーん、決めれないならもうそれぞれ家に帰って別々に食べる?」
と言ったため、流石にそれはマズいと思い、近くにあったファミレスに行こうと提案しました。
そして、ファミレスに着き、料理を頼んで、食事を終えました。
そして、会計の時、ここは男らしく奢ってあげよう!と思い、財布の中身をチェックすると・・・
財布の中は氷河期が訪れていました。
自分の分を払う分はあるが、Mさんの分も払う程のお金は持ち合わせていませんでした。
仕方なくここは自分の分だけを支払いました。
おそらく、僕の分だけ払っている時のMさんの顔はとても残念がっていたでしょう。(奢られるのが当たり前と思うような人ではありません)
そして、店を出て、もう夜になっていたこともあり、解散することにしました。
Mさんの家は店から近いということもあり、家まで送っていくことにしました。
道中は普通におしゃべりしながら帰ることができました。
*
それからは「暇な時」があるごとにLINEを送っていました。
「暇です。助けてください。」
というような中身も何も無いLINEを送られてきて相当不快だったと思います。
そのためか、Mさんからの返信速度も遅くなっていき、1時間に1回、最終的には1日に1回しか返ってこなくなり、僕は「ああ、嫌われたな・・・」と思い、それ以降LINEを送るのを止めました。
そこからMさんとは疎遠になってしまい、僕の初アプローチは失敗に終わってしまいました。
*
以上が僕の初めての恋愛経験?談となります。
嫌われてしまった要因は色々あると思いますが、主なものしては
・相手のことを考えずLINEを送りすぎた。
・食事の場所を決める決断力が無かった。
・食事を奢らなかった。
といったものが挙げられます。
彼女を作りたい男性の皆さんは僕を反面教師としてこれらの点を踏まえて女性にアプローチをしましょう。